Welcome. ミネルバ大学の皆さんへ

言葉を越えて、音でつながるために。

今日、皆さんの前で演奏するのは、奏子 (Kanako)、輝民 (Terutami)、潤平 (Jumpei) の3人です。 でも、私たちと皆さんの間には、言葉の壁があります。 どうすれば私たちの思いが伝わるか考え、このページを用意しました。 お手持ちのスマートフォンで、このページをあなたの言語に翻訳してみてください。

ただ、すべてを言葉で説明することはできません。 だからまずは、私たちの音を聴いてください。 そして演奏の中で、「キタマダ! (Kitamada!)」という未知の言葉や、気になる音に出会ったら。 あとでまた、このページを開いて意味を調べてみてください。


八丈太鼓のこと

一台の太鼓を挟んで、二人が向き合う。
下拍子(Shita-byoushi)がベースとなるリズムを刻み、その上で上拍子(Uwa-byoushi)が自由に音を重ねていく。
では、なぜ最後の一打だけは、寸分違わず重なるのでしょうか?

八丈太鼓は、八丈島(Hachijo-jima)に伝わる太鼓です。楽譜はありません。
打つ人によって音が変わり、その人の個性がそのまま音になります。一台の太鼓を二人で挟み、リズムを支える下拍子(Shita-byoushi)と、その上で自由に打つ上拍子(Uwa-byoushi)が向き合います。

相手の音を聴き、自分の音を返す。
また聴き、また返す。

決められた音を二人でなぞるのではなく、その場で生まれる音に互いが応えながら、ひとつの音楽をつくっていきます。

そして、最後の一打。

二人は、どうやってその瞬間を知るのでしょうか。
その答えは、言葉にも楽譜にも書かれていません。

耳を澄ませて、確かめてみてください。


今日の演目

1. ゆうきち(唄:トノサ)

上拍子 (Uwa-byoushi) : 奏子 (Kanako) / 下拍子 (Shita-byoushi) : 潤平 (Jumpei)

「ゆうきち」は、八丈太鼓の打ち方のひとつです。
その太鼓の音に唄が重なります。
「トノサ」は、八丈島に伝わる古い唄です。
かつて日本の本土で歌われていた歌が海を越えて島に届き、島の唄として受け継がれてきたと考えられています。
文化は海を越えて交わります。今日の私たちと皆さんのように。


2. ショメ節 Shome bushi

奏子 (Kanako) / 輝民 (Terutami) / 潤平 (Jumpei)

「ショメ節」は、八丈島を代表する民謡です。
「ヤアー (Yaa!)」という掛け声で始まり、「ショメ、ショメ (Shome, Shome)」という囃子(合いの手)が入ります。
決まった歌詞だけでなく、その場の情景や気持ちを即興で唄にすることもあります。

ショメ、ショメ (Shome, Shome)。

この囃子が聞こえたら、皆さんも一緒に声を出してみてください。


3. ゆうきち

上拍子 (Uwa-byoushi) : 輝民 (Terutami) / 下拍子 (Shita-byoushi) : 奏子 (Kanako)

今度は唄なし。
太鼓の音だけが響きます。


🗣 一緒に声を合わせる時間

次の「ほんばたき」の演奏に入る前に、少しだけ皆さんと声を合わせてみたいと思います。
私たちが

「キタマダ!(Kitamada!)」

と叫びます。

「もっとやれ!もっともっと!」という意味の意味の熱狂的な掛け声です。
(Meaning : “Do more! More and more!” / 🇨🇳 继续!再来点! / 🇪🇸 ¡Dale! ¡Más, mucho más! / 🇫🇷 Encore ! Encore plus !)

キタマダ! (Kitamada!)

私たちが呼びかけたら、皆さんも続けて声を返してください。
太鼓の音と、皆さんの声が重なります。
それが、言葉を越えた最初の対話になります。


4. ほんばたき(唄:太鼓節)

上拍子 (Uwa-byoushi) : 潤平 (Jumpei) / 下拍子 (Shita-byoushi) : 輝民 (Terutami)

「ほんばたき」は、もうひとつの打ち方です。
そこに「太鼓節」という唄が重なります。
太鼓節は、太鼓の演奏に合わせて歌う芸能です。
相手の音を聴き、自分の音を返す。そのやりとりから音楽が生まれます。
もともとは、宴の中で人と人が楽しむための芸でした。
今日は、その音とやりとりを皆さんの前でお届けします。


もっと八丈太鼓を見てみたい方へ

🌊 海を渡って、八丈島へ

八丈島芸能文化祭への遠征

海を渡り、八丈島で太鼓を叩いた記録です。


🎵 体験が、そのまま曲になった

「まつりだよ!」

品川の夏祭りで生まれた、子どもたちとの一夜。
「もっと叩きたい!」という声から生まれた曲です。